日本助産師会中四国研修会 感想
2011年 10月 26日
写真は道後公園です。
2011年10月23日。道後文教会館にて開催された、
日本助産師研修会の中で、「そうだったのか、母乳育児の最新知識」という
講演を行うチャンスを頂きました。
頂いた時間は90分。
助産師会の中でも学習会などを立ち上げて、
コツコツと最新知識を吸収していった助産師さんも、
今までのご自身の母乳育児支援の経験を積み重ねてきた助産師さんも、
または、あまり関心のない助産師さんもいらっしゃたかもしれなかったです。
私が一番お伝えしたかったのは、
「赤ちゃんが持つ能力、意志、思い」であり、
それを知ることで母親の多くが
より楽しく自信を持って育児生活が出来のだ、と言うことでした。
母乳育児支援=乳房マッサージ
そのような思いで長年熱心に取り組んでいらした
助産師さん達がいる事も重々感じながら、
その助産師さんのワザを母乳育児支援の主人公の立場から、
赤ちゃんとその赤ちゃんを応援する母親とを、
母乳育児支援の主人公にするというパラダイム転換を
ご提案してみました。
すう~っと納得できた方もいらっしゃるでしょうけど、
スライドを作る時点から、
パラダイム転換に至ることに対して強い抵抗感を持つ方も
いらっしゃる事を想定して講演に望みました。
それが間違いだ!、と伝えたかったのではなくて、
ちょっと視点を変えた育児支援をしてみませんか?
今までやってきたことは、それはそれで、
貴重な体験になっていることと思います。。。
と、頑張っている助産師さん達に「癒やし」を届けられるか?
という思いでした。
最新知識、と言う言葉の持つ、
引き上げるような力や、古いものを捨て去る覚悟とか、
そのような硬いイメージではなくて、
柔軟で穏やかな「可能性」をお伝え出来たらいいな、という気持ちで
講演の話を築いていったつもりです。
ママ相手の「おっぱいの力」と明らかに違うのは、
出来るだけ根拠や出典を明らかにしたいという部分です。
また、赤ちゃん達の参加がなかった分は、
おっぱいライフの話をしている実感が薄かったかもしれません。
お話の内容をメモ代わりにかいておきます。
WHOが乳幼児(そしてその乳幼児が成長してからたどり着く成人)の
健康のために母乳育児を推進しようとしていること。
母乳で育児した場合とミルクで育児した場合に生まれる
子どもの健康上の違い。
安全なミルクの作り方(WHO/FAO、厚労省の仮訳)。
サカザキ菌の説明。
母乳に入っているものだけでなくて、授乳という行動に関わる
オキシトシンというホルモンの話。
そして、赤ちゃんの持つ、母乳を飲む能力を活かした、
LAID BACK BREASTFEEDINGの情報提供。
(スザンヌコルソン&キティーフランツのBiological nurturingの
DVDの紹介)
長期間授乳のためのハンドオフの支援の存在。
(助産師さんが赤ちゃんや乳房に触らない支援)
そういう支援をしていても出てくるトラブルとしての乳腺炎。
病因、病態と、
私の昨年の日本母乳哺育学会で発表した、マッサージ無しでの
乳腺炎ケアのデータの提供。
マッサージをしなかった代わりに母親に伝えた、
乳腺炎を改善し、予防する事の出来るポジショニングとラッチオン。
それらの知識や支援法のすべてを必要とする
災害時の母乳育児支援に役立つ情報。
それをわかりやすくするために、講演の最初には、
今までの、助産師さんが「ガシッ」と赤ちゃんの
頭をママに押しつけて、「痛くても我慢していたら慣れるから」
という母乳育児支援のロールプレイを挿入しました。
そして、最後には
ハンドオフの支援の実際をやはりロールプレイで挿入しました。
残り時間は、私がtwitterで書いたことを、
いくつかピックアップ。
(過去ログはこちら→ http://twilog.org/miyakowasureLC )
駆け抜けました(≧▽≦)
せっかくの日曜日に、こんなに膨大なお勉強に
おつきあいくださった助産師さん達に、
皆様、どうか拍手を送ってください。
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「メディカルウーマン」に、参加しています。
about me:
香川県高松市の産科クリニックに勤務していますm(_ _)m
ハグブログに共感する思いでお産を見守る助産師さんとの出会いも
あったらステキだなあ、と思っております。
目標は「母乳育児支援を学ぶ会in四国第2回」。
まだまだ、道のりは遠いですが一緒に実現してくれる
仲間を募集しています
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エキサイトが勝手に選んでつけているものです。私の推薦ではありません。