母乳が作られる仕組みから見た乳腺炎 

先日、乳腺炎のお母様が、母乳が作られる仕組みが
イメージしにくいというお話を伺いました。

私たち、専門家には当たり前に感じていることも、
お母様達には、理解するのが難しい部分があるのだと
学んだ貴重な機会でした。


この記事では、ホルモンの仕組みなどは省いて、
乳腺で何が起きているか、を解説してみます。

d0063558_0115351.jpg


↑は瓶の写真です。
瓶の中には水が入ってハーブが活けてあります。

母乳は乳腺の腺房細胞が作って、乳腺腔内に蓄えられて、
乳管を通って体の外に出てきます。

上の写真の、瓶そのものが腺房細胞が並んだ腺房組織、
瓶の内側の空間を乳腺腔と
イメージしていただいたら良いかと思います。
つまり、貯まった水が作られた母乳、、、という。

瓶に水は上から注ぎますが、
乳腺では、壁そのものが乳汁工場なので、
作られては貯まっていく状態と言ったところになります。


この例えでは却って分かりにくいでしょうか。


その小さな顕微鏡で見る単位はガラス瓶みたいに硬い物では
もちろんありません。
どちらかというと細長い袋、という方がふさわしいのですが、
この瓶の形でイメージしていただいたらと思い
示してみました。


乳腺炎は、その瓶にヒビが入った状態または、
袋が破れた状態で、
たまった母乳が腺房組織の外にこぼれて
炎症を起こしたものが発熱や痛みの原因になります。

もちろん乳管、乳腺腺房組織の中に、
ぱつんぱつんに、母乳が貯まっただけでも痛みになります。

更に重症になって、乳管が折れたり捻れたり、
乳口炎などと言われるように乳管の壁が炎症で分厚くなって
母乳ががこぼれ出ると更に痛くなったり発熱の原因になる、、、
と言う状態です。



これでイメージしていただけたら、と思うのですが、
いかがでしょうか。






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Commented by かおり at 2012-03-20 08:12 x
母乳が作られる仕組みについては理解できました。

1つ疑問なのは、乳腺炎または乳腺炎の場合、赤ちゃんに吸ってもらう事で改善すりと伺いました。
ヒビが入ったり、捻れた乳管が戻るのは何故でしょうか?
赤ちゃんが吸うことを嫌がった場合は搾乳でも同じように再生しますか?
搾乳の目安などあれば知りたいです。
Commented by Dr-bewithyou at 2012-03-21 20:54
かおりさま>
ご質問、ありがとうございます。

>ヒビが入ったり、捻れた乳管が戻るのは何故

母乳がスルッと出ないことが、
乳房の腺房組織の中にある母乳を溜める袋部分に
内側から圧力がかかることで、
乳管と言うより、腺房細胞と腺房細胞との繋がり、
(専門用語ではtight junction)が
緩んで母乳が漏れていきます。
だから、余分な内圧がかからない事で、
元々くっつく能力を持った部分がくっついていくようになって
治っていきます。

赤ちゃんが、乳房から母乳を飲み取るときに、
ほ乳瓶と違うから!と、
いろいろと文句を言われると困る事でしょうね。

生きていくのに「栄養」となる食事としての母乳を、
赤ちゃんがスルッと飲めるというのは、
当たり前なようで、実は素晴らしいワザだったようです。

人間は食べて生きていく生き物なのだと、
赤ちゃんと共に学んでいきましょうね。
Commented by かおり at 2012-03-24 14:58 x
余分な圧力がかかるマッサージより、おっぱいを出す方が治癒につながるという事なんですね。

その後ですが、相変わらずです。
哺乳瓶は舌で押し出し、カップ&スプーンは溢す。
顎をつけて押し込むも、無理矢理なのが気に入らないようで大した量は飲んでくれません。

月曜日紹介頂いた先生の所に行ってきます。
Commented by Dr-bewithyou at 2012-03-26 13:19
かおりさま>
お返事が遅くなって申し訳ありません。

お嬢様がしたいことを見つけるまで、
すこし時間が必要なのでしょうね。

ママも、今の娘ちゃんの可愛い表情や、成長を見落とさずに、
過ごしていけることを願っております。
by Dr-bewithyou | 2012-03-09 00:25 | 問題発生 | Comments(4)

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