赤ちゃんのミルクを安全に作るために知っておきたいこと

昨日、ミルクを安全に作るための私のブログの過去記事
tweetしたところ、
ブログのアクセスも、
twitterでのretweet(RT,メールならば転送の仕組みに類似)も、
グッと数が伸びることになりました。

まず、大切なことを書いておきます。
ミルクを作るためのポットは温度設定があるものならば、
80℃の設定のものをお求め下さい。


50-70℃の設定のものではサカザキ菌の殺菌が出来ません。
これはミルク中に混入する可能性があって
髄膜炎の原因になることのある菌です。


d0063558_1673672.jpg


これはぼっこ助産院の帰りに写した名残の秋



赤ちゃんのミルクの作り方そのものは、簡単なのですよね。


でも、ミルクを作るときには、
色々な事情がいっしょに発生するわけです。
そのために飲ませるまでが
簡単でないことがたくさん有ります。


ミルクの時間が遅れて、
赤ちゃんがカンカンに怒っているかもしれない。

ママが疲れていて、
ミルクを作るのがしんどいかもしれない。

お出かけ先で並んで入った授乳室で、
後の人が並んでいるのを気にするかもしれない。

そんな時、どうしても「早くミルクを作りたい!」
思ってしまうと、
待つ時間が邪魔に感じられるかもしれないですよね。



で、じゃあ、70℃のお湯を10℃の水をくわえて
40℃にするのにはどのくらい加えればいいのでしょう。


(80℃で調乳しているうちに温度が若干下がったであろう
 状態からスタートします)


化学Ⅱで、学んだはずですがすっかり忘れていたので、
ネットでカンニングします。

http://okwave.jp/qa/q689714.html

これで計算すると冷蔵/冷凍の搾母乳を湯煎するのに
200mlの40℃のぬるま湯を作るには、
100mlの70℃のお湯100mlの10度の水が必要になります。

100mlのお湯(70℃)+100mlの水(10℃)=200mlのお湯(40℃)

ちなみに、
温度が下がっていない80℃のお湯を10℃の水で冷やすならば、
100mlのお湯(80℃)+133mlの水(10℃)=233mlのお湯(40℃)

200mlの40℃のお湯を作るならば
約85mlのお湯(80℃)+約115mlの水(10℃)
となります。

70℃のお湯と10℃の水とで40℃のお湯を作るのが
数字が簡単で覚えやすそうですよね(*^o^*)



ミルクを作るときには80℃のお湯が必要です
急いで調乳したいワケでないけれども
慣れない場所で調乳するのに道具が少なくて特に
80℃設定の保温のポットがないときでは、
100℃のお湯100mlに10℃の水(冷蔵庫の水)28.6mlで
80℃のお湯128.6mlが出来ます。(ハンパな数字ですね)

100℃のお湯100mlに20℃(室温の水の例)の水33.3mlで
80℃のお湯133.3mlを作る事が出来ます。

ハンパな数字なので、どこまで水を増やせるかを見てみます。

100℃のお湯100mlに10℃の水50mlで
70℃のお湯150mlが出来る計算になります。

つまり100mlの100℃のお湯に
50ml以上の10℃の水を足すと
サカザキ菌を殺菌出来ない温度になる
と言うことになります。

100mlの100℃のお湯に60mlの20℃の水を足すと
70℃を切ってしまいます。



これとは別に
ポットがある場所で、急いでミルクを作りたいときに、
冷たい水で割って冷やすのに必要な水の量を確認してみましょう。

調乳のセキュリティの目的は殺菌することなので、
分量通りのお湯で作り、冷水で哺乳瓶の外から冷やすのが
安全で安心な基本的な調乳法であることは
頭に置いておいて下さい。

ただ、どうしても時間を節約したいときの方法として
水で割る、、、という状況を考えてみます。

その時にはほ乳瓶の温度や、
粉ミルクの温度も影響することを忘れないで下さい。
(夏でも70℃ちょうどのお湯ではサカザキ菌の滅菌は出来ません)

たいてい、これからの冬の季節だと、
ミルクもほ乳瓶もうんと冷たくなっている可能性があります。


粉ミルクは会社によりますが、200mlのミルクを調乳するには
粉ミルクが20-25gくらいが必要です。

100mlのお湯で20gのミルクを溶かすと、ミルク分の温度が下がります。

その結果、80℃で調乳しても温度はある程度さがっていますので、
参考までに70℃になったと考えると、
10℃のお湯が同量有れば40℃です。。。。ということになります。

赤ちゃんにあげる前に必ず、温度の確認は行いましょう。



この辺りが、乳業さんのウエブサイトでの解説が、
2/3の分量の70℃のお湯でまず溶かす、、、というところの、
目指すところなのではないでしょうか。

(残念ながら、乳業さんは、サカザキ菌の殺菌という目的を
示していないのと、
早くミルクを作ることの方に片寄った情報提供に
なっているようです。気をつけて情報を確認しましょう。)



つまり、この問題は、
安全を重視してミルクを作るか?

それとも滅多にないサカザキ菌感染症だから、
まずそれに出会うことはないだろうと考えて、
速さを優先してミルクを作るか?ということでもあるようです。
(ミルクの仕組みとして、菌が混じるのは不良品だからではなくて、
 母乳にも沢山の菌がいっしょに赤ちゃんの口に入るものなのです)


乳業会社さんの説明を社名を書かずに
調乳方法を表にしてみました。


d0063558_16135343.png




昨日は50℃のお湯で調乳という説明に検索でたどり着いて
ひっくり返りそうでしたが、本日は発見できませんでした。

ネットで情報を集めるときは、私のブログもそうですが、
「いつアップされた記事か?」
「更新された記事があるのではないか?」
という目も必要なようです。




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about me:
平成24年4月からは、小豆島で、分娩に関わっていきます。
ハグブログに共感する思いでお産を見守る助産師さんとの出会いも
あったらステキだなあ、と思っております。

目標は「母乳育児支援を学ぶ会in四国第2回」。
まだまだ、道のりは遠いですが一緒に実現してくれる
仲間を募集しています






by Dr-bewithyou | 2012-11-28 14:24 | 問題発生 | Comments(0)

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