2014年10/12(日),10/13(祝)につくばで医師向けの母乳育児支援セミナー開催

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今年もJALCの医師向けの母乳育児支援セミナーが開催されます。

詳細はリンク先↑か、以下↓をご覧下さい。

・第10回医師のための母乳育児支援セミナーinつくば 事前申し込みを受付開始しま
した
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        第10回 医師のための母乳育児支援セミナーinつくば
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JALCでは毎年医師向けの母乳育児支援セミナーを行っております。
今回記念すべき第10回をつくばで開催することとなりました。
1日目は基礎編で、医師としてこれだけは知っておきたい母乳育児支援の基礎知識を
中心に学びます。
2日目は応用編として、日常の母乳育児支援の場で遭遇する様々な問題や、母乳育児
研究の最新トピックスなどを学びます。また理論を学ぶだけでなく、情報・知識を実
際に臨床の場でどのように実践していくかを体験していただくために、グループワー
クショップ(Clinical skill workshop)を取り入れました。
明日からの実践にすぐに役立つ、母乳育児支援の実用的なヒントが学べます。母乳育
児について基礎から応用までしっかり学びたい方にもおすすめです。たくさんの皆様
のご参加をお待ちしています。

【と き】2014年10月12日(日)・13日(月・祝日)
【ところ】つくば国際会議場(つくばエクスプレス つくば駅から徒歩約10分)
  〒305-0032 茨城県つくば市竹園2-20-3
  http://www.epochal.or.jp/
【対 象】研修医。若手の小児科・産婦人科医。母乳育児支援を基礎から応用まで学
びたいあらゆる医師・歯科医師。医学部・歯学部学生。

【プログラム】 B:Basic,  A:Advanced,  C:Clinical skill workshop
◆10月12日(日) 10時15分~18時10分(受付開始9時30分)
・母体合併症と母乳育児 所恭子 A
・ここがわかれば自信が持てる~医師に必須の母乳と薬剤講座 和田友香 B
・コミュニケーション・スキル 五十嵐祐子 B&C
・ポジショニングとラッチオン 古賀浩子・菊池新 B&C
・低出生体重児と母乳育児 新藤潤 A
◆10月13日(月・祝) 9時30分~15時10分(受付開始9時)
・母乳育児のポリティクス 本郷寛子 A
・母乳分泌の生理と分泌不全の支援 瀬尾智子 B&A
・母乳育児研究の最新のトピックス 村瀬正彦 A
・舌小帯 瀬川雅史 A
・ビタミンDと鉄    多田香苗 A
なお、プログラムに一部変更があることがあります。

【事前申し込み受付期間】2014年7月1日~9月22日

詳細は http://www.jalc-net.jp/ で確認ください。

この内容で、各種の単位が取得できる予定です。
  • ラクテーション・コンサルタント資格試験国際評議会(IBLCE)継続教育単位(10単位:予定)
  • 日本周産期・新生児医学会周産期専門医研修会(2単位)
  • 日本小児科学会専門医研修会(3単位)
  • 産婦人科専門医研修出席証明シール(10 単位)、日本産婦人科医会研修参加証
産婦人科の単位を出して貰えるのはとても有りがたいことです。




この先は、蛇足ですが
私が医師セミに寄せる思いについて書いています。


医学部では、私達医師は母乳など乳児の栄養について、
ほとんど学んできていません。
私が学んだのも、ミルクと母乳の成分の比較の表について、
さらっと十数分触れただけだったように記憶しています。

小児科の教授は、国家試験の乳児栄養に関する
問題を作る担当だったにも関わらず
授業では母乳についての話はほとんどありませんでした。

この母乳育児支援セミナー(医師セミ)では、
すぐに実地に役立つ乳児栄養についての総括等に加えて
最先端での研究の一端にも触れられるよう講義が組まれています。



赤ちゃんの栄養は赤ちゃんの健康に結びつきます。
赤ちゃんが健康であれば、育てる母親のストレスも減ることでしょう。

赤ちゃんの栄養に関する心配が減り、
育児に対して自信を増やすことが出来た結果は、
母親の幸せ感を増やすばかりではありません。

自信を持って赤ちゃんと暮らすことが出来るならば
生活の中で遭遇する様々な想定外の出来事に出会っても
乗り越え易くなる人も少なくないことでしょう。


母乳はほ乳類だから出て当たり前でしょうか?

確かに大抵のお母さまは毎日のように現れる
大小の苦労を一つ一つ乗り越えながら
いつの間にか母乳で育児出来るようになるものです。

一方で、意外と手間暇がかかって驚くお母さまもいます。

ミルクが必要だったり、生活のために欠かせなかったりする
母親の割合はどの位でしょうか。
私が今まで勤務してきた病院での経験では
 ・母乳を出すことを中心においたケアを受けて1割、
 ・母子同室できる施設で普通のケアを受けて3-4割
 ・母子別室だったり、産科施設で初めからミルクをあげる事を
  標準としている場合で5-7割位になる印象です。
(1か月単位でも、同じ施設でも色々と変動します)

思いがけず母乳をあげることに四苦八苦することになった時に
これから起こるトラブルの乗り越え方や経過を
ある程度は予想することのできるスタッフと歩むのと、
全く予想できないスタッフと歩むことでも、
お母さまの受けるストレスは変わってくることでしょう。

乳児の取っている栄養が
足りているかどうかの評価の適切な指針を持たないために
必要以上だったり、不要だったりするミルクを足すように
指示する医師もいるかもしれません。

補足のつもりで足したミルクの量が多すぎると、
母乳を飲む量が減って結果として、
母乳を作る量をコントロールする役割を持つFILの働きで
母乳の産生量が減ることも珍しくありません。
(※FIL:母乳が作られたときから入っているホエイ蛋白の一種)

母乳が減ったからミルクを足したと思っている人の中に
ミルクを足しすぎて母乳が減っている例も少なくありません。
母乳もミルクもあげている時の適切なミルクの量を
決めるのはとても難しい事が多いのに、
評価や説明を受ける機会が少ない世の中の仕組みによる
影響でもあります。

また、補足のためにミルクを使うように医療保健スタッフが
ミルクや母乳分泌の生理そのものについて詳しくない事もあります。

母親が出せる母乳の量は産後数日でMaxになるもので
退院後はそれ以上は増えないと信じている医師も
今もまだ少なくありません。

医師では少ないのですが、上記とは逆に必要なミルクを使わずに、
糖水やお白湯を生後いつまでも使うよう指示する施設もあります。


情報があっても解決しない問題ももちろんあります。
それでも適切な情報によって対応する事で
大きな問題とならずに済むものもあります。

母子医療保健に関わるスタッフが情報を共有することは
最終的に一人一人のお母さんを守ることに
繋がってくることでしょう。

。。。それぞれの内容についての詳しい説明は、
医師の皆様は、是非とも医師セミにてご確認ください。



などと、ダラダラと書きましたが、
小児科医、新生児科医、一般医、家庭医、精神科医、歯科医や
内科医、乳腺外科を初めとした外科医、行政業務の医師など、
医師であって、妊婦・授乳婦に全く関わらない人はいません。

例え老人だけが相手の施設で働いていても、
その人やその家族、職場のスタッフの誰かの誰かが
妊娠して出産し、授乳する可能性はあるからです。

予防医学の一端として、若い医師が、
赤ちゃんの栄養について系統だって学んでおくことで、
多くのお子さんが母乳を飲む機会や期間を増やすことの
きっかけになるかもしれません。

母乳を飲む子が増え、飲む期間が増えた場合
子供の健康を長い目で見ると医療費節減効果に繋がることも、
WHOの多くの研究は示していると言えます。

身近な医師に是非、ご案内くださいませ。





ちなみに記事の最初の写真は、高松市「三匹の子ぶた」のピーチパフェ。

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about me: 平成24年4月からは、小豆島の産婦人科医療に関わっていきます。

目標は「母乳育児支援を学ぶ会in四国第2回」。 まだまだ、道のりは遠いですが一緒に実現してくれる 仲間を募集しています

by Dr-bewithyou | 2014-08-03 16:06 | 応援メッセージ:支援スタッフ | Comments(0)

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