IBCLC受験 覚え書き(これから試験を受ける人、再認定試験を受ける人に)

先週の10月4日に
岡山市のオフィスビルでIBLCEの行う
IBCLCの再認定試験を受けてきました。
その時にどのような勉強をしたか、していなくて「残念!」と
思ったかについて覚え書き程度に書いておきたいと思います。

最初の試験を10年前に受けたときは大阪国際交流センターの
100人くらいは簡単に入る場所で、「せ〜の!」と
一斉にマークシートを鉛筆で塗りつぶす試験でしたが、
ことしからはCBT(Computer Based Test)ということで
問題もパソコンのディスプレイだし、回答もそこに入力と変わりました。
英語試験は前期に既にCBTで終了しています。


日本語の試験は10月が初めてのCBTです。
会場にはIBLCEの試験を受けるのは私だけでした。
受験票はありません。免許証が受験票代わりです。
騒音対策の耳栓とヘッドフォン型の耳カバーは準備されていました。

内容はともかく、、、画面一杯に広がる巨大な
輪郭のデコボコの分かるフォントで記された文字に
最初のうちは慣れませんでした。
いつも、目を動かさないでいいほどの小さな字で
見ていますから、読むのに首を動かすサイズだと、
「あ、今は試験なんだ」と思い出さされてしまって
まさかの伏兵に出会った感じでした。

240分ぶっ続けで休憩無しというのも体力勝負でした。
(自分で時間調整すればいいワケで
2時間で全部済ませた友人もいます)



さて、
IBLCE(国際認定ラクテーション・コンサルタント資格試験評議会)という
試験だけをしている組織が試験をして、認定された人間が、
IBCLCになるという仕組みです。

10年前は試験を希望して申請したら、分厚い紙資料が送られてきましたが、
この度は、解説も願書も何もかもがダウンロードです。


ということで
#IBCLC受験の覚え書き その1
 :パソコンになれておきましょう。

スマホやタブレットでラインだけ、Facebookだけでも
大雑把な情報は得られます。
が!
フリック入力(スマホのテンキー仕様の入力システム)と
パソコンのキーボード入力とは少し異なります。
IBLCEからの情報も今年はPDF書類という形式で、
ダウンロードして使うものがが多かったので、
願書だけで疲れ果てないためにもパソコンで
ちょこちょこPDFをダウンロードしたり
印刷に慣れておいたりすることが役立ちます。

SNSをパソコンで遊んでみるのも試験対策になります。



#IBCLC受験の覚え書き その2
 :テキストは最新のものを使いましょう

スミスさん(Linda J. Smith)とおっしゃるラ・レーチェ・リーグの
リーダーさんのテキストが私には一番便利でした。
前に再認定されてからの5年間の最新情報が試験として取り上げられます。

最新情報については通称コアカリと呼んでいる

Core Curriculum for Lactation Consultant Practice

Jones & Bartlett Pub


が良くまとまっていますが、いかんせん重い(T_T)
ばらして軽くしても良いのですが、紛失が怖いので本体のままにするならば、
いつも持ち歩いてヒマが有るとちょこちょこ見ると言う使い方には
普通の腕力の人にはきびしいです。

スミスさんのテキスト(問題集)はこのコアカリの内容も触れられていて
「おぉ、早い」「ここまで知っておきなさいかぁぁ」と
感心しながら読んでいました。


このコアカリはPubMed↑という文献検索サイトで、
「Breastfeed , human」などを検索した時に出てくる論文で
医学的に妥当だと思われるものが多く集められています。

結論を出すにはもう少し検討が必要とか、
今はこのような仮説が出ていますというような、
読んでいて歯がゆいほど新しい情報もコアカリには
取り上げられています。


出来たら、日本語がいい!、、、ですよね。
ところが日本語の教科書は
「英語文献を選んで翻訳して製本して、流通に乗せる」ため、
どうしても最新情報とは言いかねます。
日本での悩み事を解決するような情報が主に選ばれている
というバイアスが最初からかかっているのを理解して使う必要があります。

改訂版が出ている日本語テキストの改訂前の情報では
試験対策には古いものと思った方が良さそうです。



#IBCLC受験の覚え書き その3
 :日常の支援の中で問題意識を持つことも試験勉強になります。

これはスミスさんの上記で少し触れたテキストの
前書き相当部分に書かれていました。

Comprehensive Lactation Consultant Exam Review

Linda J. Smith/Jones & Bartlett Pub

スコア:


前書きには○○の症例の人のインタビューを最低2例とか、
○○の問題を抱えているクライアントになにが
心配なのか尋ねてみましょうとか、
微に入り細にいり書かれていますので是非、ご覧になることを
お勧めします。
こういう親子に向き合うことになるのかという心構えが産まれ
今までにケアした親子の状況を思いだして、
頭の中で色々とおさらいできました。


前書きには、睡眠と食事を大切にしながらの受験勉強のススメとか、
選択問題で悩んだときにどういう対応をするのかという、
受験の掟!みたいな事が丁寧に書いてあって、
これは、大学入試前とか、医師国試の前に知っておきたかったな、
と思いつつ読み進めます。



#IBCLC受験の覚え書き その4
 :それでも日本語のテキストは?

という方もいらっしゃると思います。

日本語で新しい情報ならば

母乳育児支援講座 (Breastfeeding for a medical pr)

水野 克己 /南山堂

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には上記のコアカリの内容も触れられています。
もちろん、日常診療やケア、支援に役立つ事が書いてあるので、
受験勉強だけの本ではないです。

一般的な医学書的な書き方の本では

よくわかる母乳育児

水野 克己 /へるす出版

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↑の本の最新版(今は2版)が便利です。問題集も巻末についています。


同じく水野先生の本ですが

母乳育児学

水野 克己 /南山堂

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これは、IBCLC試験には内容が少ないかも知れません。

この本は理解してくれない産科医や小児科医に母乳育児の
現状を知って貰うのに進めるのに便利です。
また、最近、勉強を初めて色々疑問に思ったときに、
1回通して読んでおくならば頭が整理されるはずです。


勉強していて困った時の辞書や辞典代わりには

母乳育児支援スタンダード 第2版

NPO法人 日本ラクテーション・コンサルタント協会/医学書院

こちらの本が便利です。
様々な問題をお母さまが自分で解決する為に必要な
コミュニケーションスキルも含めてまんべんなく、
母乳育児で起こりうる問題が書かれた本だからです。


↓は買ったけれども手をつけるヒマが有りませんでした。
間違いの無い本だろうとは推察しています。


↓こちらは試験対策というよりは日常診療で情報を
いかに、お母さん達に的確に伝えるかのテキストです。

UNICEF/WHO赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援

医学書院

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これは試験直前の見直しには、使いにくいかもしれません。



#IBCLC受験の覚え書き その5
 :私が実際に使ったテキスト

↑のスミスさんのテキストが一番役に立ったと思います。
スミスさんは元ラ・レーチェ・リーグのリーダーさんです。
助産師でも小児科医でもなく、教育の専門家でもあり、
母親でもある人がIBCLCに出会うお母さんと赤ちゃんのことを
考えて作ったのが伝わるテキストでした。


それに出会う前はKindleで読めるので新幹線や船で
↓のものを使っていました。
問題集形式ではないですが一章ずつが短くて
記憶したいポイントだけが書かれています。
コアカリを見直すつもりでしたので、どこのどなたが発行しているか
とか、案外肝心な情報を気にせずに読んでいたのを今更に気付きました。
国試対策委員会、、、みたいなもののIBLCE版と理解していました。

これはiPadで読めるのと、マーカーをつけた箇所などを、
英単語暗記のカードみたいに表裏に記入できるカードを
タブレット内で使えるのが遊びっぽくて楽しかったです。


あと、テキストではないのですが、一番の学びは
何かと機会を頂いてさせていただいた
母乳育児支援に関する講師の経験だったように思います。

検索して探した資料をまとめて読み、
プレゼンすること、そのプレゼンを日常の臨床で
実践することは非常に学びになっていました。

私なんて、、、と言わずに、是非、
まとまったテーマでの講師にも挑戦してみることも
ご提案します(^o^)/


#IBCLC受験の覚え書き その6
 :そんなに勉強するのはムリ、、、あきらめようかな。

ここまで読んで、私にIBCLCの試験はムリ!と思った方も、
せめてスミスさんのテキストは読んで欲しいです。

今、解明されつつある問題は何なのか、
お母さんに伝えるためには何が必要なのか、
赤ちゃんの健康の責任者であるお母さんのストレスを
少しでも軽くするために何ができるか、というのが、
問題集でありながら、テキストのように伝わってくるからです。

日本語じゃないから、、と諦める方にも、
エキサイト翻訳とか、Yahoo!翻訳などの翻訳ソフトやアプリも、
綺麗な日本語にはなりませんが、かなり伝わりますので
「これはお母さんとお子さんに役立つはず」と
思って読んでいただけると嬉しいです。


残念ながら、日本はまだ、世界のトップクラスの母乳育児の
研究が進んだ国(地域)ではありません。
あなたが英語に慣れるきっかけとしても、
スミスさんの問題集の英語は知らない単語もありますが、
読みやすいので、英語の練習にもなると思いました。




母親をエンパワーするとはどういうことか?
というのが、この試験勉強の時に、あらためて、
頭の中でボンヤリながら形を成してきた印象があります。

記憶力低下から更年期障害でやられた身としては
試験勉強はなかなかにハードでしたが、
記憶するよりも考える道筋が頭の中に増える受験勉強と
なったように感じています。


あなたもまた、IBCLCの仲間になってくださることを
お待ちしています。
(と、言っている私がこの受験に落ちていたら、
 そっと見て見ぬ振りをお願いいたします)




参照

IBCLCとは

IBLCEとは



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猫に小判、、、ならぬ、仔猫ちゃんに秋刀魚♪





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about me: 坂出市立病院 産婦人科勤務 (外来のみ、H27年5月より)
      母乳外来しています。

2015年、四国でIBCLCに認定されるための継続教育単位の出る学習会の第1回目は宇多津で無事に終了しました。
興味のある方で参加出来なかった皆さまのために、2回目も設定できるよう準備していきたいと思います。


Commented by シャノン at 2016-10-13 08:42 x
沢山のアドバイスありがとうございます。
今は「母乳育児支援スタンダード」を読み込んでいるところです。
ぜひ資格を取得して、お母さんと赤ちゃんのお手伝いができるように
受験勉強に励みます。

by Dr-bewithyou | 2016-10-11 18:30 | 助っ人さん達 | Comments(1)

赤ちゃんとのつきあい方の情報メモ。母乳育児(おっぱいライフ)の応援をしている産科医 戸田千のブログです♪ 下方の「ブログの説明」に利用上の注意もありますので必ずご覧になってください。


by Dr-bewithyou
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