消化・吸収・母乳の生産は、今では沢山のことが解明されています

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JALC主催母乳育児支援学習会が盛況に
延べ1200名ほどの参加で閉幕しました。

私にいただいていたテーマは、
「授乳中にケーキを食べてはいけない呪縛から
 いかにお母さんを自由にするか?」というものでした。
テーマを説明するための素材は生化学でした。
沢山の人の助言のおかげで原稿は成長していき,
みなさまに納得して頂ける講義になったと思います。
ありがとうございます。



母乳育児が順調に進むのを阻むものは沢山あります。産院や母親が産後の生活にとってよかれと思って選ぶもの中には母乳の量を増やすのを妨げる影響を及ぼすことがあるものが少なくありません。たとえば、新生児室に赤ちゃんを預けっぱなしにしておくとか、ミルク会社さんの過剰な販売プロモーションとかが、母乳で苦労する原因を作ることはすでに解明されています。
また、それらの影にひっそりと存在して授乳を断念させているものの中には厳しい食事指導、食事制限もあるのもよく知られている通りです。厳しいと言っても怒鳴るわけではなくて小さな優しい声でも「赤ちゃんに美味しいおっぱいのために」というのも、我が子に最善のものを上げたいお母さんには大きな影響力を持ってしまいます。実際は母乳の成分は母親の栄養状況で簡単に変わらないからこそ乳児はどのような環境でも育てる事が出来るのですから,美味しいおっぱいというものがあるとしたら、全てのおっぱいを指すはずなのです。

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このスライドが,その講義のうちのイントロ部分に使ったものです。

twitterでも書きましたが、このスライドを見たら真剣に「ママを救え!」と思う人たちがお母さんにケーキを食べることを禁じ,焼き肉を食べたママに自責の念にかられるような声かけをしてしまうのかもしれません。
tweet引用
このスライドを見て映画「はじまりへの旅」みたいに「ミッション!ママを救え!」と思った人達が、昨日の生化学の講義を聞いて、授乳中のお母さんへの厳し過ぎる食事指導が必要かどうかを考えてくれることを願っています。

このようにケーキを禁じる声かけが生まれる背景には、詰まったおっぱいによる痛みからお母さんをなんとかして守りたいという善意が根っこにあるようだと感じることもたびたびなのです。その結果、インターネットを検索すると食事制限は助産師さんや栄養士さんの多くも書いているので,妥当ではない情報なのに、沢山の人が書くことで真実味ができてしまいます。痛みから逃れるために逃れ方をネットで検索した人ほどよけいに「脂を食べ過ぎないように気をつけないといけない」と誤った情報を信じてしまって、不要な食事制限を一生懸命に頑張ることになる現状があります。

実際に脂肪を食べると,オキシトシンが増えて乳房があったかく感じたり、張った感じがしたりする経験をした人も沢山いるはずです。その経験から「やっぱり脂肪はいけないのだ、と言う結論を導くかもしれません。では張った感じと乳腺炎は同じものなのでしょうか。赤ちゃんがイヤイヤする時も私が担当する乳腺炎の親子では赤ちゃんの協力を得られるように授乳姿勢やタイミングについてのヒントを届けるとイヤイヤしなくなります。また片方だけの乳腺炎もあります。食べ物が理由ならばなぜ、両方が乳腺炎にならないのか、についての説明も納得出来るものを私は伺った事はないのです。



ケーキも食べ物のひとつだから、別に制限しなくて良いよと書いた下のtweetは多くの人の反響を得ました。
tweet引用
授乳している人に立て続けに尋ねられました。「ケーキ、食べても良いのですか?」。。。
はい、良いです。ケーキだけを何Kgも食べればともかく、ケーキもまた一つの食べ物にすぎません。

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この解析からは賛同か反対かは不明です。それでも「え?」と思った人がリアクションしたはずです。私のtweetではトップクラスのリアクションを得ました。食事についてのtweetは常に大きな反響を得ます。
↓は以前の同様な食事についてのtweetに対する影響をまとめた物になります。



講義無事終了の報告に、あれこれくっついて長くなりましたが、私の講義に持っていた「生化学はワケの分からない言葉を沢山記憶するものだ」という苦手感を、「あ、お久しぶりに会いましたね、αラクトアルブミンさん」と思う位に距離感を一歩だけでも短く出来たら私としては大成功です。いかがでしたでしょうか(*^o^*)


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授乳中の鹿さんのカードホルダー

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おっぱいマグ
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おっぱいブローチ

学習会で販売されていた可愛いものたち💝




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about me: 坂出市立病院 産婦人科勤務
      (産婦人科医・外来のみ、H27年5月より)
      母乳外来も予約制で行っています。

2017年5月28日(日)に高松社会福祉総合センターで第二回目の四国母乳育児を学ぶ会は盛況に終わりました。みなさまのご協力に感謝します。




by Dr-bewithyou | 2017-06-20 19:30 | 応援メッセージ:支援スタッフ | Comments(0)

赤ちゃんとのつきあい方の情報メモ。母乳育児支援(おっぱいライフ応援)をしている産婦人科医・IBCLC 戸田千のブログです♪ 下方の「ブログの説明」に利用上の注意もありますので必ずご覧になってください。


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