授乳の痛みがしつこく続くとき

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お写真は、お母さまの許可を得て使っています。


この彼は8か月で(仮の名前:ひかるくん)、母親(仮の名前:いくこさん)は
授乳が痛くて産後4か月から当院の母乳外来をご利用になっています。

授乳の痛みは多くの場合は授乳姿勢タイミングなどの工夫で改善します。
お子さんの月齢が上がって人見知りをするくらいの7-8か月を超えると
少し時間がかかる事がありますが痛みが続くことは少ないです。


ところが、いくこさんの場合は
授乳は痛みがずっと続いているケースです。

授乳姿勢の写真は撮っていませんが、姿勢だけを見たら、
痛みの積極的な理由は評価しにくい親子なのです。
生後2か月くらいからのお付き合いなので工夫できるところは
既にバッチリ工夫したあとなので改善点は毎度本当に少ないです。

でも、授乳が痛いのです。

舌小帯もないです。乳首の極端な変形もないです。



成長してきてこの指しゃぶりのスタイルが痛みの原因の
一端を示しているように思いましたので、許可を貰って
写真に撮らせていただきました。



ひかるくんの「こう飲みたいんだよ!」が
結果的に痛みに繋がっている一例と言えるのだろうと
私は診断しています。

痛みの原因となる白斑(乳口炎)が治らないため、
乳口部分に細菌が定着したり、乳管の中にバイオフィルムを
形成したために痛みがでる事への対応として
↓のプロトコールに従って抗菌薬や痛み止めを併用しています。

A B M プ ロトコ ル 第 2 6 号 ABM Clinical Protocol #26 母乳育児に伴う持続的な痛み


授乳に痛みがあるときや、
母乳の量が少ないかもしれないと言うような
悩みがある時の中には、こんな風に赤ちゃんの
「僕、この飲み方が大好き!」とか
「わたしね、こんな風に浅くくわえたいの」と
いう気持ちが原因になっている可能性も
意識の端において貰ってもいいのかもしれません。


母親の乳房膿瘍を始めとしたおっぱいの痛みと、
子どもの意志とが関わった症例も以下のページで
紹介しています。



授乳を続けたいか、止めたいかも個人差が非常にあります。
痛くさえないならば、少しでも長く沢山
母乳をあげたいと思うお母さんもいますし、
痛み止めを飲んでまで授乳するの?と疑問に思う人もいるでしょう。
そのお母さん、一人一人が希望する赤ちゃんの栄養や
赤ちゃんとのつきあい方を実現出来るよう、
私達、IBCLCはエビデンスのある知識と、
今までの症例の経験を最大限利用してご協力していきたいと
願っております。



記事や写真・イラストの無断転載はお断りします
医療的な事を扱うため個々の症例の質問への回答は
責任を持てないため、基本的に行っておりません。
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about me: 坂出市立病院 産婦人科勤務
      (産婦人科医・外来のみ、H27年5月より)
      母乳外来も予約制で行っています。

2017年5月28日(日)に高松社会福祉総合センターで第二回目の四国母乳育児を学ぶ会は盛況に終わりました。みなさまのご協力に感謝します。




by Dr-bewithyou | 2017-11-01 19:36 | 問題発生 | Comments(0)

赤ちゃんとのつきあい方の情報メモ。母乳育児(おっぱいライフ)の応援をしている産科医 戸田千のブログです♪ 下方の「ブログの説明」に利用上の注意もありますので必ずご覧になってください。


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