産まれたばかりで、授乳が痛い時間のとき

【平成24年10月追記:
 乳管開通法と書いていますが、乳管はずっと開いています。
 開通というよりも、やはり母乳が作られ、乳房の外に出る状態を、
 引き出す、と、考える方がより正確な記述です。
 また、ノーブラを勧めていますが、スポーツタイプの締め付けの少ない
 ブラジャーでゆったり過ごせたら問題がなさそうです。
 鍛えたら痛くなくなるわけではないことが、今では分かってきました。
 これは古い記事ゆえ、もっと新しい記事もご参照ください。】


産まれたばかりの頃には「頻回授乳」と言うのが大切なのは分かるけど、おっぱいが痛くて痛くて授乳するのが怖くて仕方ないと言うママ達。実はたくさんいます。これから産むママ達が怖がるといけないのですが、実は準備はできるんです。産むまでにキチッとしたワイヤ入りブラはやめて、ちょっとだらしなく見えるかもしれないけどノーブラ(可愛い厚めのタンクトップを着ると結構目立たないものなのですが、、、)で衣服が擦れたくらいでは痛くない乳首にしておいて、「乳管開通操作」をしっかりしておく事で乳首はかなり鍛えられるものなのです。


でも、その準備が間に合わずに産まれてしまったママ達には、このハグブログの中の こころを穏やかにしてくれる一冊で、紹介した、「おっぱいでらくらくすくすく育児」と言う本にも書かれていますが、とにかく「抱っこの仕方」一つで、痛さは随分と違ってくるのだということをお知らせしておきましょう。

首の座らないぐにゃぐにゃした赤ちゃんですが、これが結構、「こうしたいの!」という思いを持っているところが扱うのにとまごう原因になるかと思います。ただ、ぐにゃぐにゃしているので、ちゃんと抱っこしてあげると自分で動けないぶん、良いポジションでおっぱいをあげるのが簡単なポジションを見付けることが出来ます。

そうですね、、、基本は
・しっかり乳管開通の手入れをしてやわらかい乳首にしておく。
 やわらかいと、赤ちゃんが深くくわえることが出来ます。

・乳首はまっすぐ口に入っているでしょうか。斜めだとおっぱいが出にくいので、
 その分、痛みの原因になりやすいです。

・抱っこするときには縦抱っこにしても横抱っこにしても、
 赤ちゃんのお腹がママのお腹にピタッとくっついているでしょうか。
 赤ちゃんの下顎がママのおっぱいにくっつくくらいしっかり抱っこしましょう。

・また、赤ちゃんの頭だけを引き寄せると、赤ちゃんも不快なので、
 オッパイから離れようとする子がよくいます。

・授乳前に消毒しているとその消毒が痛みの原因になります。
 母乳の成分には殺菌成分が入っていますので、毎日のようにシャワーを
 浴びることのできるママ達には消毒は不要です。

・気付いていない人も結構いるのですが、
 赤ちゃんが目一杯泣いてしまってからだと浅くしかくわえないので、
 それが痛みの原因になることも有ります。赤ちゃんが目を覚まして、
 きょろきょろし始めたころ、に、優しくおっぱいの側に抱き寄せて、
 おっぱいの匂いをかがせてあげてみてください。意外と、自分で、
 大きくお口を開けるものです。そこでゆっくりとくわえさせたほうが、
 少しでも痛さが軽くなるかと思います。




多くの問題は、おっぱいの仕組みを知らないことから産まれることが多いようです。

おっぱいの仕組みは、ここでも紹介しました「母乳育児Q&A」と言う本や、ラ・レーチェリーグの「改訂版 だれでもできる母乳育児」と言う本などに書かれたものが分かりやすい物と思います。

「母乳育児Q&A」は日本母乳の会に電話またはFAXで注文します。ラレーチェリーグの本は、医学書なので一般書店で注文すると到着に時間がかかることが有るのでアマゾンや楽天でお求めになるほうが早く手に入るようです。

赤ちゃんの体に良い物だから「痛みに泣きながらでも頑張らないといけない!」のでなくて、上手に飲ませたら我慢できないほどのひどい痛みは解消できるものです。赤ちゃんだけがご機嫌なのでなくて、ママも楽でご機嫌になれるところがおっぱいライフの素敵なところ。今、痛い授乳をしているママ達がコツを掴んで上手におっぱいをあげられるようになって少しでも快適な授乳生活ができるようになることを願っています。
Commented by 普通に小さい赤ちゃんのママ at 2006-03-07 14:40 x
久しぶりになりましたが、覚えていらっしゃいますか?
今回は ちょっと(本当は声を大にして)
お知らせしたい事があってまいりました。
今日で完母一週間目です。ついに!
今月1日で生後5ヶ月になりました。
遅まきながら 
母乳育児生活で忙しくはありますが、嬉しい忙しさです。
ほんとに不安な時にこのプログに支えられました。
感謝!
Commented by Dr-bewithyou at 2006-03-07 20:13
普通に小さい赤ちゃんのママさま>
というか、今はきっと
「ちょっとぽっちゃりした小さい赤ちゃんのママ」さま、なのでしょうね。

お知らせ、ありがとうございます。
生後5ヶ月になっても、おっぱいライフに向けて頑張ってたんですね。
完母、一週間、おめでとうございます♪

その忙しさをうとんで、ミルクを上げすぎるママが多い中、
普通に小さい赤ちゃんのママさまが、
>嬉しい忙しさ
と、今の生活を楽しんでいるのは、きっと、
赤ちゃんもご主人さんも、
家族みんなが今の生活を目指して頑張ったからなのでしょうね。

嬉しいご報告、ありがとうございます♪

そして、あと1〜2ヶ月して食卓に興味を示し始めたら、
ゆっくり離乳食に向けて行ってくださいね。
Commented by takitakiko at 2006-06-30 16:37 x
はじめまして。現在育児中で、色々検索してココに来ました。
やっぱりノーブラで正解!
実は胸が張ってブラが着けられなかっただけで、
仕事してましたがジャケット着てたので目立たず。
(元々ない胸だったからか?)
病院でも休日はノーブラのほうがマッサージ効果があるからいいよ、
と言われてましたが、皮膚も強くなるのですね!
生まれて1ヶ月で1.5kg成長した息子のために、
これからもオイシイおっぱい目指して頑張ります!
Commented by Dr-bewithyou at 2006-07-02 22:14
takitakikoさま>
はじめまして!ようこそハグブログに、いらっしゃいませ。

いいんですよ、とは言え、ノーブラっていうのは、
ちょっと抵抗のある方も多いのですが、ジャケットのある職場で、
うまくいったのですね。

>皮膚が強くなる
つまり、神経が少々鈍くなる、ともいえるでしょうか。
さらに哺乳帯という色気も素っ気も無くて、女を捨てたような、
そう言う便利なさらしのブラジャーは、授乳中も、
ガーゼのハンカチやタオルを入れる事が出来て快適だと言います。
(ただし、卒乳したら補正力のあるブラジャーの出番になりそうですが)

一ヶ月で1,5kg↑!
よくでるおっぱいなんですね。
母乳では太り過ぎにはならないと言われています。
楽しいおっぱいライフが続く事を応援いたします。

お越しいただきコメントもいただきありがとうございます。
by Dr-bewithyou | 2006-03-06 20:59 | 問題発生 | Comments(4)

赤ちゃんとのつきあい方の情報メモ。母乳育児支援(おっぱいライフ応援)をしている産婦人科医・IBCLC 戸田千のブログです♪ 下方の「ブログの説明」に利用上の注意もありますので必ずご覧になってください。


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