厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」が新しくなりました。
2007年 04月 27日
苦労して苦労して、ようやくおっぱいが飲めるようにがんばって、赤ちゃんは小粒だけれども健康に育てているママたちに「赤ちゃんが干からびてかわいそう」と叱責する保健師さんがいたし、卒乳を自分で決める我が子の成長を待っているママたちの希望も1歳検診の時に「これが牛乳よ」と牛乳を飲ませることを無造作に行ったために、美味しくないおっぱいに見向きもしなくなって、あっけなく卒乳(断乳?)していたことも、、
しかも、強硬にフォローアップミルクを勧めるから、「母乳の方が鉄の吸収が良いから鉄が少なくてすむのですよ」というと、「厚生労働省の指導ですから」。。。
そんな会話は、堂々巡りのイタチごっこで、どうしても納得してもらえる説明ができなかったものです。それは、私の力不足も有ったのですが、新しいガイドからは随分と実情に見合ったものに近づいてきた部分がたくさん出てきました。
WHOやアメリカ小児科学会等々では、今、かなり力を入れて母乳育児を推進してきています。感染症から赤ちゃんを守り、メタボリックシンドロームの発症を少しでも抑えて医療費の抑制を目指している部分が大きいのでしょうけど、ママたちの手に赤ちゃんを取り戻すという結果に繋がることには代わりが有りません。
今、正しい!と思われていることの中にも間違ったことが有るだろうし、逆に今は「??」と首をしかめることの中にこそ真実が有るかもしれません。それを、ママたちが自分の赤ちゃんをじっくり観察しながら見つけていく中で、もっといい方法が見つかるかもしれません。ママが赤ちゃんの一番の主治医、と言っていいと思います。是非、自信を持って赤ちゃんと接してあげてください。そうして、疑問に思ったことを正直に保健医療に従事する、おっぱいライフの支援者に戻して行って次の子を育てる時に活かせて、より実情に合った指導ができるようになれたら素敵ですね。
ミルクが悪い!、、、のではなくて、混合栄養にしてしまうと母乳を出し続けることが本当に細心の注意と知識がいること。そして、ミルクで育児をすると赤ちゃんが必要以上に寝てくれて、本当に欲しいモノを気付く努力をしなくても時間が経ってしまうことは、赤ちゃんやママの成長の機会を奪う所も有るかと思います。
そして、母乳にしか入っていないホルモンや細胞成分、酵素などのたくさんの物質は、本当になくても赤ちゃんが不利益をこうむることはないのかということにも、まだまだ未知数の部分が有るようです。
支援する人たちも、育児真っ最中の人たちも「何で育てるよりも、どんな子に育てるのか」と言うことに、重点を置いた新しい支援ガイドに是非目を通してみてくださいね。