昨日に続いて、授乳が痛い時
2007年 05月 04日
それじゃあ、よくわからないなあと乳業会社さんの育児相談を覗きに行くと、痛みは取れても母乳は止まってしまいそうなアドバイスが。。。。ということをこの投稿では書いています。母乳育児支援のサイトにはそれぞれの経験やエビデンスに基づく情報が書かれているのですが、乳業さんの書いていることは今も母乳からいかに抵抗なくママたちをミルクに連れて来るか、なのだなと残念に感じたのだ、と言うのが本日のお話です。
今、探し物をしていて、乳業会社(ミルクを売る会社)さんのHPを覗いてみたのです。
(@o@)でした。
母乳育児相談と言いながら、おっぱいが出なくなるようなアドバイスが今も当たり前に並んでいます。身近に丁寧に教えてくれる人がいなくて、不安で一杯の時にママの気分にぴったりと添うような優しいことばで伝えられることばを多くのママたちは信じてもおかしくないなあ、と感じました。
でも、そのやり方じゃあ、おっぱいは止まるわ。。。それが素直な感想である部分がなんと多いこととでしょう。それに、私が書いている内容の難しさに比べると乳業会社さんのやり方はなんとも簡単そうなのです。ただし、それでは母乳はでなくなるわと思わざるを得ない内容が少なくないようです。どうもボランティア精神で自社の販売製品のライバルである母乳を支援しているとは思いがたいものでした。
以前から時々取り上げていますが、母乳育児支援ネットワークで、取り上げられている母乳代用品の販売流通に関する国際規準は、世界中の子供たちが健康に育つために、過剰な営業活動で母乳代用品(ミルク、と書くと何だかお洒落でいい感じに響きますね)が普及しすぎて健康に障害を与えていると言う悲しい事実に対して、1981年5月21日の第34回世界保健総会にて採択されたものです。
母乳代用品は品質のいいものが必要です。品質のいいものを開発するために多くの費用がかかることは当然と思います。良いものを作るためにたくさん売る。たくさん売ると、母乳で育つことの出来たはずの赤ちゃんにも母乳代用品を与えることも、業者のモラルが低ければ当然、市場拡大のために行われるであろうと、今までの多くの母乳代用品の販売中止措置が有ったことからも伺えます。
母乳育児支援ネットワークhttp://www.bonyuikuji.net/での講演記録によりますとアネリス・アレイン氏(IBFAN-乳児用食品国際行動ネットワーク)は、
2001年 170億USドル(うち64%が粉ミルク)
が、世界での乳児用食品の売り上げだと説明されています。
本日1ドル=120円でしたので世界で1兆3000億円相当の市場です。
良いミルクは必要なので、乳業会社さんには是非、母乳代用品以外の部分での安定した収益を得る分野の開発はしてもらいたいのですが、母乳育児に悩んでいるママたちに直接に働き掛けて売り上げをあげることは、国際規準の上からも、モラルの上からもいかがなものかと少しでも考えて頂けたらと改めて思いました。
痛いおっぱいを抱えて、もしここまで読んでくれたママがいましたら、おつきあい、ありがとうございました。楽に授乳が出来るような支援がどこでも出来る、そんな世の中にしていきましょうね。