痛い時、、、ちょっと月齢の進んだ赤ちゃん編

最近、私の勤務しているクリニック(2008年当時の話題です)でお産をした訳でないお母様で授乳が「痛い!」ことを相談しに受診されることが続きました。

時期的には補完食(離乳食)を少し食べ始めてて、そろそろ「自分」のカケラが生まれ始めた賢さが現れ始めたくらいの赤ちゃん達です。そして、よくお母さんが笑顔で赤ちゃんに語りかけをしていることも共通しています。




うちでお産をしたママの多くは母親学級でおっぱいの飲み方に「痛くない」コツが有るのだ、と言うお話を聞いた記憶がかすかに有ることと、すでに乳腺炎や乳首の痛みで一度以上受診された親子では個別に飲み方の工夫も経験済みであることからか、体重が重くなったり身長が伸びたりして、ポジショニングやラッチオンがちょっとだけズレていて問題が起きていることが多いことに対して、お母様達も常々気をつけていることから、ちょっとだけ「こうしてみたらどうでしょうか?」という「目から鱗」な方法があればそれだけで、深く快適に飲むようになっていたのです。




それが、、、赤ちゃんが、好奇心の塊になっていてしかも自分の「気持ちいい!」と「いや!!」とがハッキリしている位に成長してからの初診の親子ペアでは、それまでに「くわえ方」は自由にしてきた赤ちゃんは、そうは簡単に行かないことを発見しました。


すごく痛そうな飲み方をしているし、授乳の間もそっくり返って初めて入った診察室の観察をしないと落ち着かないし、「こうしてみたらどう?」なんて新しいことを提案してみると、ママは痛みから開放されるために一生懸命に身体を動かすのですが、赤ちゃんの方が全身を使って新しいことはしたくない!と拒絶体制に入ります。
「イヤなものは、イヤなのぉぉぉ!」
・・・はい、分かりました(-_-;)、、、スミマセン、と、赤ちゃんに言ってしまうこととなるわけです。


恐らくは、初診の時点で赤ちゃんが文句(`_´)を言わないアプローチの仕方がありそうなのですが、そのことに気づいたばかりの私は、これからどのようにしたら赤ちゃんにダメ出しされないのかに気をつけて工夫を重ねて行かねばならないなあ、と思った次第です。




痛みの解決にはお役に立てそうにないのですが、気づいたことが有ります。


まだ言葉も使えないうちから、はっきり「イヤなものはイヤなの!」とママの目を見ながら言える赤ちゃんは、一時期おつき合いが大変な日々があるようです。それでも「イヤなものはイヤ」とはっきり言える子どもに育つにはどれほどお母様やお父様が愛情を注ぎ赤ちゃんの希望に沿おうとしてきた日々の行動を積み重ねてきたことでしょう。

「あなたは、私の、かけがえのない赤ちゃんなのよ」と、全身でメッセージを発してきたことを赤ちゃんが受け取ってくればこそ、「自分のいやがることは、ママにもイヤなこと!」と、はっきりと自己主張する能力が育ってきたように思いました。




ちなみに、新しい飲み方はイヤ!!と、断固抵抗していた赤ちゃんといっしょに、ママも快適なおっぱいタイムがあることをジワジワジワと身に付けて行くのにはどうやら2週間から1か月くらいはかかるようです。
当たり前と言えば、当たり前なのですが、ママもご機嫌な方が赤ちゃんだって楽しいわけです。赤ちゃんはママのご機嫌も見抜く力を持っているため、根気よく根気よくママが「痛くさえなかったらずっとおっぱいライフして行っていいのよ!」と伝えれば、ちゃんと伝わって行くのだけども、そのくらいは時間がかかるのかもしれないです。

ママも快適な授乳ならば沢山おっぱいも出る。。。
当たり前だけれども長いこと授乳するために、身体の仕組みはなんと素晴らしく出来ているのでしょう。

もしかしたら、「お母さんなのだから、痛くても我慢しなさい!」ではなくて、「ママも痛くないようにしていいのよ」という今までの母乳育児支援には欠けていた解釈は、赤ちゃんにママとの新しい絆を教えていくきっかけにもなるのかもしれないです。
Commented by babyskinkobo at 2008-09-21 02:42
素敵な解釈ですね。 きっと悩んでいるママ達は、この言葉に救われると思います。 多くのママ達が、このブログと出逢えますように!
↓の記事、5万アクセスおめでとうございます!!
私のブログにはそんなにたくさんの訪問はありませんが、そのうちお気に入りにリンクしているブログを紹介していこうと思ってます。
こちらのブログ、誇りをもって紹介したいです♪ 多くの方が、こちらに訪問し、ママでなくてもお友達や知り合いのママに伝えてくれると思います。 そんな微力ぶりですが、おっぱいライフの素晴らしさを先生のブログの力をお借りして広めたいです☆*~
Commented by フレディ at 2008-09-21 13:06 x
ウチの娘はこだわり派ではないので、幸いなことにどんな格好でも飲んでくれるのですが、最近歯茎がかゆいのか、飲んでいる途中や終わり頃に思いっきり歯茎で噛まれます。大人が思いっきり指でつねる位の痛さなので、かなり辛いです(ToT) しかも、ニヤリとしながら噛むので、コンチクショー!!です。歯が生えたら、どうなることやら…

今日、9月21日の朝日新聞に新生児の「一人ミルク」が常態化しれいるという記事があり、驚きました。こんなことが日常的に行われていたのか、と驚愕です。病院にも経営状況とか、色々あるでしょうが、生まれたばかりの赤ちゃんに一人でミルクを飲ませるのは…。
とても恐ろしいことですね。
Commented by とみみ at 2008-09-22 23:53 x
病院の先生って言うだけでな~んか敷居の高い感じがして
せっかく診てもらってるのに、聞きたいことも聞けず
質問したら怒られそうなきがして質問できず・・・最近まで
来ましたが、先生はたくさんのことをお話ししてくださるので
安心するしこちらが知りたい情報をたくさん与えて貰えるので
一人目を出産したときに先生に出会えていたら
もっと違った育児ができていたんじゃないかなぁ~
と主人と話しました。
一人目のときはわからないことが分からない状態で
子育ては大変だっていう思いしかなくて悩んでも
悩んでるって思われたくなくて人にも話さず
精神的に孤独だったことを思い出します。
先生の話を聞いたりブログをみたりするだけで
新たな情報を得られたり頑張ろう!と思ったりします。
あぁ、子育てちょっとしんどくなってきた~~って時に
このブログにお邪魔してまた頑張ろう!!という気になれそうな
そんなブログですね!!
全部全部読みたいのですが何せ2時間おきに起きる子が
いるのでそろそろ限界です。
おっぱい生活私なりに頑張ります!!
Commented by Dr-bewithyou at 2008-09-23 22:27
babyskinkoboさま>
コメントをありがとうございます(*^^*)

このブログも最初の読者さんは一人でした。
二人になり三人になる頃から、検索出来てくれる方も、
ちらほらと現れ始めて。。。そして、
そのお母ちゃんやら、お父ちゃんやら、赤ちゃんが私の先生に
なって色々なことを教えてくれながら、このブログは育ってきました。

babyskinkoboさまが、そうやって伝えてくださる感想も、
このブログを育ててくれる力になって行くことでしょう(^.^)



Commented by Dr-bewithyou at 2008-09-23 22:40
フレディさま>
コメントをありがとうございます(*^^*)

「噛む」ときには、
赤ちゃんにいろいろ「ご事情」があることがあるようです。
単に歯が生えかけて痒いのには、
歯固めのおもちゃやお菓子も役立ちそうです。

ママがもしも、テレビを見ているなら「こっちを向いて!」と、
アピールしているかもしれません。

あと重くなり背が伸びたために、噛むと痛い場所で、
赤ちゃんを抱っこするようになってきているかもしれません。

さて、フレディさんの赤ちゃんの問題は何なのでしょうね。

噛まれる直前に思いっきりひき寄せると、痛くなりにくいところに、
歯茎が当たります。
又は、噛みそうだ!と思った瞬間に、口角から指と空気を入れて、
瞬間で外してしまう。。。
この二つが解決になることが有ります。
た、だ、し、、、「キャア!」とか「わぁぁぁ!」とか、は、
出来るだけ言わないようにすることをオススメしましょう。
それは赤ちゃんにしてみたら、ママが構ってくれた!という、
お楽しみの出来事になってしまうことが有るようです(*^^*)

「1人ミルク」の話は、別に投稿します。情報をありがとうございます。
Commented by Dr-bewithyou at 2008-09-23 22:55
とみみさま>
コメントをありがとうございます(*^^*)
ちょっと勇気が要ったでしょうね。

とみみさまの、書いてくださったことは、
私達医療従事者の耳に入りにくい気持ちの一つかと思いました。
特に
>悩んでるって思われたくなくて人にも話さず
と言うところを読んで、その大変さが伝わるようでした(;_;)

育児で楽しい思いをするなんて信じられない、、、
そういう気持ちで毎日を過ごして行くのは大変だったことでしょうね。

実は、「楽しい」≠「楽しむ」のだ、と、
私は講演などではよくお話をします。
楽しむのにはそれなりに覚悟が要るのだと。
↓の記事に、参考になることが混じっていたら幸いです。
http://smilehug.exblog.jp/5503086

そうやって夢中に育てているその必死さは、
とみみさまの赤ちゃんが、親になった時に、
とみみさまの孫を育てる時の姿になって見えてくる、、、
その位、答えが出るのには時間がかかるかもしれません。

どうか、今しかない赤ちゃん達の笑顔を、
がっつりと楽しめる瞬間が少しでも増えますように。
Commented by Malie at 2012-12-03 20:38 x
初めてコメントさせていただきます。
我が子は今、7ヶ月になろうとしているところです。生後3ヶ月くらいまでは、本当に毎日泣きっぱなしで、どうしたものかと毎日途方に暮れることもしばしばでしたが、その後徐々に笑顔も増え、今では、毎日可愛い笑顔を見せてくれるようになりました。
よその赤ちゃんと比べているつもりはなくとも、育てやすそうにしていり友人の赤ちゃんの話などをきくと、どうしてだろうなどと考えたりもしていましたが、こちらにブログの言葉に救われました。
なんだか、ぱーっと青い空が開けてきたような気分にさせてもらいました。
今でも、イロイロと要求の多い我が子は、私達夫婦の愛情の現れなのか!!と自信がもてた気がします。
ありがとうございました。
先生のような方が、近くにいてくださったら、どんなに育児が心強いものになったか。。。
遠い東京からですが、いつか先生にお会いできる日がきたらいいなぁと思います。
Commented by Dr-bewithyou at 2012-12-19 16:15
Malieさま>
泣き続ける我が子と過ごしたご家族の毎日は、
振り返ったときには懐かしくても、その真っ最中には、
ほんとうに色々頑張らざるを得ないこともあったことでしょうね。

このブログが, Malieさまたちの気持ちを
和ませるお力になれたと伺って、私も嬉しいです。

お返事が遅くなってごめんなさいね。
お互いの気持ちを伝えるための長い練習の期間は、
きっとこれからの、絆を育てる力になってくれると信じております。

ご報告をありがとうございました(*^O^*)
by Dr-bewithyou | 2008-09-19 21:58 | 問題発生 | Comments(8)

赤ちゃんとのつきあい方の情報メモ。母乳育児支援(おっぱいライフ応援)をしている産婦人科医・IBCLC 戸田千のブログです♪ 下方の「ブログの説明」に利用上の注意もありますので必ずご覧になってください。


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