痛くて白っぽい斑点ができて、、、

授乳中に乳首に、白いφ1−2mmくらいの斑点が、
一個から数個までできて、授乳が痛くて痛くて、、、(T_T)

そういうことになったら本当につらいですよね。

それを私たちは「白斑」と呼んでいますが、、、
まだ、日本国内の誰にでも通用する医学用語ではありません。
乳口炎という呼び方をする人もいらっしゃいます。

名前はともかく、授乳が痛くてつらい!
その原因が、白い斑点だった時の対応を考えてみましょう。



まず「痛い」は我慢しないことが大切です。
我慢しないことが大切なのは、たくさん母乳を作るためなので、
我慢しないために授乳をやめる、という訳ではないのです。



効果があること、、、
◇深く乳輪をくわえるポジショニングとラッチオン(抱っこと吸啜)
 を気をつけて行う
◇離すときに、赤ちゃんの舌の上に指と空気とを入れて
 チュルンと外す(陰圧の解除)


その他に、やってみても悪くないこと
◇授乳が痛くなったら、反対側で授乳する
◇少し乳輪の周りを柔らかくするために、搾った母乳をとる
 搾った母乳はカップかスプーンで授乳する
◇授乳前に乳首を蒸しタオルかシャワーで暖める
◇消炎作用のある塗り薬を使い、サランラップのような
 薄いフィルムで乾燥しないように保護
 (私は、今、リンデロンの仲間を処方しています)


効果がないか、悪くなる可能性があるもの
◇授乳そのものをやめてしまう
 (完全にやめてしまう予定の時を除く)
◇「保護器」とか「授乳キャップ」とかといわれる
 乳首に当てる道具を使う
 (万が一使う決意をした場合も
 使うのには、必ず指導者と一緒に使うべきです)
◇痛くても、お母さんなのだからと、がんばって授乳し続ける
◇搾った母乳は、ほ乳瓶で与える。おしゃぶりを使う。



たいてい白斑(この名前でこの記事では統一しますね)ができるとき、
授乳の姿勢、つまりポジショニングとラッチオンとが、
トラブルを起こしているようです。

抱き方なんかで、変わるはずがない、、、と、お考えでしょうか。
私も昔は信じていませんでしたので、ちょっと気持ちはわかります。


でも、実際には抱き方とくわえ方の工夫は、
1週間くらいで傷を改善してくれるのです。
(ただし、生後半年とか1年とか、ちょっと自分の好き嫌いが
 はっきりして来始めた子なら、2週間くらいかかるかもしれません)





コツは、、、、
文章で書いても難しいでしょうけど、、、(^_^;
書いてしまいますm(_ _)m

赤ちゃんの体がねじれない

赤ちゃんがうつむき姿勢を取らない
(そのためにはママは後頭部は触らないで
 赤ちゃんの首がぐらぐらしないように気をつけます)

赤ちゃんの胸とおなかとがママに密着

授乳するとき、赤ちゃんの
下顎やほっぺがママのおっぱいに触れる

鼻の高さくらいに乳首があるように抱っこする

赤ちゃんのおべべは、薄くてママへの密着を邪魔しない

非対称吸啜(上歯茎は乳首の根元、下歯茎は乳首の3−4cm下)

赤ちゃんが泣いてしまう前に授乳のための準備を始める

赤ちゃんが、大きく口を開けた瞬間に、
優しく赤ちゃんを引き寄せる
(おっぱいを動かすよりうまくいきます)


・・・ごめんなさい。
いっぱい書きすぎて、よくわからないかしら。



赤ちゃんに一番いいものをあげたい、とがんばっているママ。
ママの笑顔も赤ちゃんにいいものの一つだって、
気付いていらっしゃいますか?(^_^)

おっぱいは、飲まし方もワザなのですが、
その飲ませ方ひとつをとっても、
痛みや苦労が減るものなのです。

たいていはそのワザは、目からうろこ!な、
ささいな方法だったりするのです。



早く、その痛みから自由になって、
ラブラブ(*⌒O⌒*)のおっぱいライフが再開できますように。



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Commented by nemu at 2011-01-19 07:50 x
乳腺炎と白斑の痛みで先日受診したnemuです。抱き方、飲ませ方の改善を試してみていますが、まだまだ遺体です。
辛いのは、飲ませた後の方。我慢できないほどの痛みが襲ってきます。いつもではないのですが、いつまたあの痛みがくるかと思うと恐怖です。
痛いときの対処は何かないのでしょうか…。
Commented by Dr-bewithyou at 2011-01-19 08:23 x
nemuさま>
これは、文字では対応が難しそうです。
再度、可能でしたら受診していただいた方が良さそうです。
とりいそぎ。

とりあえずは暖めるか冷やすかで対応してみてくださいね。
Commented by nemu at 2011-01-20 17:25 x
先日は、再度の授乳姿勢の指導をありがとうございました。
一度受診したのに、同じことをまた指導してもらう…って結構気がねだったんですが、先生のあたたかい診察、対応に心がホッとしました。
まだ、胸は痛みがありますが、息子ともどもしばらくは気長に
頑張ってみます。
ちなみに、昨夜は夜中に息子を起こしてお乳を飲んでもらいましたが、熟睡しているところを起こすのに少し躊躇。なんだか申し訳ないような、起こすのがもったいないような…。
「お母ちゃんに協力してね。ごめんね。」と言いながら起きてもらいました。
Commented by Dr-bewithyou at 2011-01-20 18:14
nemuさま>
同じ事を、、、と、お母様達、よく心配されるのですが、、、
そう簡単にできないことはよくあるのですよ。

そして、一回目には痛みが強くて出来なかったり、
子どもが反抗してコツのコツに辿り着かなかったりも、
乳腺炎の症状が進んでいる時には珍しくないのです。

子どもの自尊心、希望もはっきりした子では
http://smilehug.exblog.jp/10837099/
↑のような赤ちゃんもいたくらいです。

すぐに、治せたら一番なのですが痛みの原因になる
授乳の行動そのものを変えていくのには
どうしても時間がかかります。

なのですっかり楽になるまで、少しお時間をくださいね。
Commented at 2015-01-24 06:41 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Dr-bewithyou at 2015-01-29 13:27
2015-01-24 06:41 鍵コメさま>
白斑についての疑問について書いてくださってありがとうございます。
授乳が痛いのはとても辛いことでしょうね。
それでも授乳を続ける為に、ネットで情報を集めているのは、
少しでも赤ちゃんに母乳を届けたい気持ちからだと思います。

鍵コメさまは、今まで助産師さんから聞いていた話しと
このブログの記事の内容が違いすぎて戸惑っていらっしゃるかと思います。

授乳の姿勢も良いと言われているのに。。。と感じたなら
http://smilehug.exblog.jp/11986715
の記事でご自身の授乳姿勢をチェックしてみるのはいかがでしょうか?
(すでに確認していらっしゃいましたら、すみません)

http://smilehug.exblog.jp/20238889/
蛇足かもしれませんが、
赤ちゃんがくわえる場所でも痛みが変わります。

そのような情報はまだ、新しいので、
ご存じない方もいらっしゃっても仕方ないかもしれません。

どうか、お大事になさってくださいませ。



Commented by yuu at 2015-02-01 21:35 x
先生、お忙しい中お返事ありがとうございました。この前は誤って鍵コメにしてしまいました。
何度も見させていただいているのに、なかなか上手くいきませんね。ただ、常に痛かった右側が最近はマシになってきている気がします。それと読んでいるつもりでも理解していないことも多いです。例えば肩が胸の真ん中あたり、というアドバイスは頭に入っていませんでした。次の授乳から気をつけてみたいと思います。

相変わらず白斑ができますが、コメントしてからは母乳外来へはお世話にならずにすんでいます。授乳後や自分で乳頭をマッサージすると白斑が開いて詰まりが解消される、の繰り返しです。できるのは辛いですが、治るという事実で自信がついたし、美味しい母乳と言われる外来に行かなくていいのでかなり気が楽です。
食事は関係なく、抱き方咥え方なのかも、とピンと来てから、もう自由に食事をしているので、制限のストレスから解放された影響もあるかな、と思っています。それなのに少し子どもの肌荒れや変化があると、私の食事のせい?と頭をよぎってしまいます…。1度徹底しようとしていたので、染みついてしまっているのでしょうか。まだ約4ヶ月、これからの短くて、でも長い授乳ライフを楽しく過ごせるようにしていきたいです。これからもこちらのブログ拝見させていただきます♪
Commented by Dr-bewithyou at 2015-02-07 10:15
yuu さま>
返信をありがとうございます。
色々と工夫して、痛みや食事のストレスがマシになってきたとのご報告をいただき、ホッとしています。
(前のコメントは鍵コメの鍵を外す機能はこのブログにはないようです。)

月齢や赤ちゃんの性格によっては、
授乳の姿勢を変えると赤ちゃんに文句を言われて
中々、思うように行かないことも珍しくありません。
本当に赤ちゃんは様々です。
 (→ 4か月の赤ちゃんが自己主張して母の痛みを取るのが難しかった症例もあります。
    http://smilehug.exblog.jp/10837099/)
    
とは言え、頭を使うとドンドン難しくなることもあります。
このブログの文字の多さはそういう意味では弱点の一つだと思っています。
そんなときは「うんと痛い時」「うんと楽に授乳出来たとき」に
LAYLAちゃんと似た角度で赤ちゃんの口元と、
ちょっと離れてお二人の写る角度からの写真を撮っておくと、
自分の身体が教科書になっていきます。

お母さまが、自分の食事に気をつけるのは大切な事です。
食事を気にかける習慣はそれはそれで、
色んなシーンでyuuさま親子を守ってくれます。
今まで真剣に食事に注意をしていた場合、

手を緩めてみるのも、気をつける加減は難しいことでしょうね。
正解のない疑問が沢山あるのが赤ちゃんとの生活かもしれません。

楽にすこしでも幸せな気持ちでこの時期を過ごせる応援が出来ましたら幸いです。
Commented by SF at 2017-08-11 06:43 x
2人目母乳育児中です。乳輪の少し中の方に米粒から小豆大くらいの硬いしこりがあって、ものすごくいたいです。痛くない側から飲ませてみたり、授乳の前に少し絞ってみても、シコリが変わらず痛いままです。どうしたらいいでしょうか。
Commented by Dr-bewithyou at 2017-08-11 23:40
> SFさま
痛みがあるのは辛いですよね。細かい事はブログでは十分に対応することが困難かもしれません。
急ぎ、お産をした施設か、助産院、ラ・レーチェ・リーグのリーダー、IBCLCなどに直接相談することを勧めさせて下さいませ。
by Dr-bewithyou | 2009-12-07 23:14 | 問題発生 | Comments(10)

赤ちゃんとのつきあい方の情報メモ。母乳育児支援(おっぱいライフ応援)をしている産婦人科医・IBCLC 戸田千のブログです♪ 下方の「ブログの説明」に利用上の注意もありますので必ずご覧になってください。


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