
写真は高松市の保健センターの入り口の彫像です。
最初、気づいた瞬間は
「あ!素敵♪」
と思ったのですが、すぐに違和感が涌きました。
「?」
そばに寄ると赤ちゃんと母親との視線が合っていませんでした。
赤ちゃんは母親に密着せずにお腹は上を向いていて
顔は母親に向かわずに角度としては
2時の方向くらいを見つめています。
母親は赤ちゃんを抱いていると言うよりも、載せているような状態です。
視線は赤ちゃんの顎あたりに向けられています。
母親を形作る線は柔らかく、赤ちゃんを包み込んでいるから、
パッと見た瞬間には優しさに溢れて見えるけど
どうも母親が幸せそうに見えなかったのも
違和感のもとだったのかもしれません。
ふと、ほ乳瓶を赤ちゃんがくわうていたら、
視線の角度などにもっと自然な印象をもったかもしれないとも
思いました。
授乳中の像を置いたならば、母乳が出ない人が可哀想、という、
行政的な「優しさ」なのでしょうか。
一方で屋島寺の狸大明神の母子像は授乳中で
ポジショニングも良好なさり気ない姿だったことを
思い出したのでした。