妊娠しているときの解熱剤
2012年 05月 01日
最新情報からの情報メモです。
医薬品医療機器総合機構から「妊娠後期の妊婦にアセトアミノフェンを投与すると、胎児に動脈管収縮を起こす可能性がある」との添付文書の使用上の注意の書き換えを行なうとの通知がありました。
保健医療スタッフならば、この文章で伝わりますね。
一般のお母さまに説明するならば、
まず、最初の前提として、
肺炎やインフルエンザと違って、風邪に効く薬はほとんどないこと
から説明が必要ですよね。
風邪が治るわけではないけれども、「対症療法」として、
解熱鎮痛剤を使うと、楽にしのげることになります。
ただ、解熱鎮痛剤では、すでに妊娠後期に使うときには、
奇形の発生にはまず関係しませんが、
赤ちゃんの全身状態に影響する(時に命にかかわる)ことが
判っていました。
それが今回、今までは多分大丈夫だろうと考えられていた
アセトアミノフェン(商品名 カロナールが代表的)も
動物実験で胎児への影響が認められた、、という情報です。
妊娠中は風邪など感染症にもかかりやすく、
子宮の中の赤ちゃんへの影響を考えると、
使う薬も限られてきますから、今まで使いやすかった
アセトアミノフェンも用心が必要となったことを
窮屈に感じる人もいらっしゃるかもしれませんね。
まずは、つまらないことだけども、
抵抗力の落ちている妊娠中の人は
早寝早起き、好き嫌いのない食事と適度な運動、
という当たり前なことに気をつけて暮らすことも役に立ちます。
そして、身の回りに妊婦さんがいる人たちも、
そういう身体を守れる生活を妊婦さんが出来るように気をつけること。
も大切になるかと思います。
もともと風邪に効く薬はほとんどないのです。
もちろん
不要な薬か、必要な薬かを判断できる情報を
持っていることが大切ですし、
分からない時は、質問することが欠かせません。